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フェルデンクライス・メソッドの教室:Awareness Through Movement


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機智を学ぶ

Wits
ミルトン・エリクソンが若い頃の有名な逸話です。
家の敷地内に迷い込んできた馬の話です。

その馬にはどこのだれの馬かを示すようなものは何もありませんでした。
エリクソンは、持ち主にその馬を返そうと思いました。そのために彼がしたことは、
ただ馬にまたがり道を行かせ、馬に行き先を決めさせたということでした。
彼は、馬が草を食べようとしたり、野原にさまよい出でようとして、道をはずれそうになったときだけ、そうさせないようにしました。
ついに馬が、数マイル先の農場にたどり着いたとき、
その馬主は「どうしてこの馬がうちの馬だとわかったんだい?」と尋ねました。
エリクソンは
「僕は知りません。でも馬が知っていました。私は馬を道に乗せてやってきただけです。」
と言いました。

エリクソンの話す逸話はとても多様性を含むものですね。人は本人が思っている以上に知っているということかもしれません。あるいは、適切な環境を整えれば、人は自分で学び進んでいけるということかもしれません。

ここでは、ちょっと機智ということを考えてみたいと思います。その場の状況や変化に対して、即座に機転をきかして対応することについてです。力の弱い背の低い男が背の高い屈強な大男を倒す柔道や苦難に満ちた状況の中で生き残るユダヤの文化でつくられたフェルデンクライス・メッソドは機智を育て学べる方法論の要素があると思うのです。機転は生きていくために大事な能力じゃないでしょうか。

でも、単純な反復練習では新しい状況下で起きることに対応できません。ある一定のパターンを記憶し、固定するといった運動問題の解決法は多様な環境の中ではむしろ不利益をもたらします。変化に満ちた環境ではある瞬間に最適であった動作でも、次の瞬間にはその場にそぐわない不適切な動作になり得るからですね。

フェルデンクライスのレッスンは未経験の問題の即興的な解決の要素がありますよね。レッスンで動きを繰り返すことは、機械のように同じ動きを再現するために行うんじゃなくて、繰り返しの目的は課題解決のプロセスを反復することにより、よりよい解決策を編み出す能力を編み出す能力の獲得ためです。

フェルデンクライス博士は自分の弱さに負けてしまえ、その中にあなたの才能を生かす道があるなんて言います。そして、フェルデンクライスのレッスンはオプション(選択肢)を持つことの重要性を指摘します。多様な解決プロセスを探求する事が予期せぬ新たな状況に置かれた時に、記憶しておいた動作をそっくりそのまま再現する能力ではなく、その状況に適した新たな行為をその場で作り出す能力を増すことになるのでしょう。未経験の問題の即興的な解決法を探れます。

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07.学び方を学ぶ」カテゴリの記事

コメント

今晩は。お気に入りに登録させてもらいました。時々見に来ますね。
確かに、機知や即興という能力は不思議ですよね。人間の脳と身体の、環境へのアナログ的な適応力なのでしょうか。例えば将棋でも、直観的に「これだ」というひらめきが時に生じます。論理的思考・帰結ではなく、全体的な視覚的な状況判断からくる感覚的判断です。しかし、それはある程度の蓄積のうえにしか出てきません。人間のみならず生命の状況認識能力は、量りがたいものがあるということでしょうか。あるいは、脳の中にはデータ・ベース以上の何かがあるのかもしれません。あれ、何か神秘主義的な感じになってきました。

mahironさん、コメントありがとうございました。
脳の機能には非線形的な連想システムあるいは検索システムがあるんだろうということが推測されますね。それは純粋に心理的なものとして追いかけるより、身体の動きとの関連で研究した方が本質に迫れるのではないかと考えています。機転=巧みさを探る学問はないんだろうと思いますが、フェルデンクライスってそういうもんでもあるだろうと考えてます。まあ、人によっては忍術?ていういう人もいますが(笑)

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